人生は上下だ #6「親睦会のことをシンリクカイと読む友達」


Q.この間、友達から「〇月に〇〇さんのシンリクカイを開こうと思うんだけど、一緒に幹事してくれない?」と言われました。私は一瞬、頭にクエスチョンマークが浮かびましたが、おそらくこれは親睦会のことを言ってるんだ!とすぐに気がつきました。でも、私はその間違いを指摘してあげることができませんでした。私はこういうとき、いつも何も言えずにその場をやり過ごしてしまいます。それに、一瞬クエスチョンマークが浮かんだ時の表情が、幹事をやるのが嫌みたいに思われているような気もして夜も眠れません。どうしたらいいでしょうか?(ヤリノガレハメミ 岡山県 25歳 女)

A.これは深刻な悩みですね。すぐにそのお友達に説明するべきです。「この前、幹事のお願いされた時ね、私、一瞬変な顔しちゃったと思うんだケド、あれは幹事が嫌っていうことじゃないから、ホント気にしないでね」まずはこのひと言で弁解しましょう。

さて、問題はここからです。その流れで間違いを指摘するか、そこで止めておくか。その後に続けて間違いを指摘してあげるなら

a「あと、シンリクカイって言ってたけど、親睦会のことでいいんだよね?」

b「親睦会ってシンリクカイって読むんじゃなくてシンボクカイって読むんだよ」

c「この前知ったんだけどさ、親睦会ってシンボクカイって読むんだって。私ずっとシンリクカイって言ってて友達に指摘されちゃったー。恥ずかしかったーー」

3パターンが考えられるでしょうか。

aは分かっているのにわざと確認している感じがめちゃめちゃ嫌味っぽいです。あと、シンリクカイというものが実際に存在する可能性がゼロとは言い切れません。その場合、形成は一気に逆転してあなたが無知ということになってしまいます。非常にリスキーな指摘方法なので、慎重な姿勢をもって臨んでください。

bは言い方次第といったところでしょうか。親切な感じもしますし、トゲがある感じもします。場合によってはお友達のプライドをズタズタに傷つけてしまうかもしれないので、注意が必要です。

cは高い演技力を要します。ナチュラルに言うことができれば、相手に直接指摘せずとも間違いに気付かせることができます。しかし、これが失敗した時は最悪です。コイツ、なんて嘘っぽいんだ。直接指摘すればいいじゃん。と思われてゲームオーバーです。0100かの結果しかないので、相当の覚悟と気合いが必要です。

漢字に弱い人というのは、自覚している人と自覚していない人と2パターンに分かれます。まず「親睦会」という文字を目にしたとき、自覚がある人なら、うかつに読みにいくようなマネは絶対にしません。

しかし、自覚がない人は特攻隊のごとく突っ込んでいきます。いや、特攻隊なら「自分はこれから死ぬかもしれない」つまり「これからアホがバレるかもしれない」という覚悟を持っているのでまだマシです。

本当に漢字の弱さを自覚してない人は、その危険を察知できません。

ちなみに私には、新聞の火曜サスペンス劇場のラテ欄を見ながら

「今日の火サスはニカアキコかー。」

「おっ、今日はハマキメンコかー。」

 

などと呟く親戚がいます。お察しの方も居られるかもしれませんが、一応何のことか説明すると

ニカアキコ=仁科 亜季子(にしなあきこ)

ハマキメンコ=浜 木綿子(はまゆうこ)

 

です。危険を察知するどころか、実に物知り顔で読み上げます。

え?私はそういう時どうするかって?どうもしません。ただ、心の中で「間違ってるなー」と思うだけです。人に間違いを指摘するだなんて、そんなハードルの高いこと出来るわけがありません。エラそうに相談に乗っている今この瞬間も、自分の書いている文章に間違いはないかビクビクしています。誰かに間違いを指摘するというのは、その分自分にも正確さが要求されるので。

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